2016年01月06日 - ビジネスブログ

株式会社エム・ディ・コム
株式会社エム・ディ・コム
2016年01月06日 [Default]
エムディコムのエキシマランプとは

エキシマ発光を得るには誘電体バリア放電を用る方法が知られている。

誘電体バリア放電とは

両電極間に誘電体(エキシマランプの場合は透明石英)を介してガス空間を配し、電極に数10kHzの高周波高電圧を印加することによりガス空間に生じる、雷に似た非常に細いmicro dischargeと呼ばれる放電で、micro dischargeのストリーマが管壁(誘電体)に達すると誘電体表面に電荷が溜まるため、micro dischargeは消滅する。このmicro dischargeが管壁全体に広がり、生成・消滅を繰り返している放電である。このため肉眼でも分る光のチラツキを生じる。また、非常に温度の高いストリーマが局所的に直接管壁に達するため、管壁の劣化を早める可能性もある。効率よくエキシマ発光を得る方法としては、誘電体バリア放電以外に無電極電界放電でも可能
なことが最近判って来た。
容量性結合による無電極電界放電で、別名RF放電とも呼ばれる。ランプと電極およびその配置は基本的には誘電体バリア放電と同じで良いが、両極間に印加される高周波は数MHzで点灯される。放電は周波数を調整することにより、micro dischargeでは無く、管全体に一様に広がるグロー放電になる。明らかに両者は異なる放電で、そのことは電流波形からも確認できる。
無電極電界放電はこのように空間的にまた時間的に一様な放電が得られるため、チラツキが無い長寿命のランプが得られる。


2016年01月06日 [Default]
エムディコムのエキシマランプの特徴

エキシマランプの主な特徴を上げると下記のようなことが考えられる。
a)ランプの効率が高い
放射が一つの波長に集中し、必要な
光以外がほとんど放射されないので、効率が高い。
b)低温で処理が出来る
余分な光が放射されないので、ワーク
の温度を低く保つことが出来る。
c)瞬時の点灯・点滅が可能
始動・再始動に時間を要さないので、瞬時の点灯点滅が可能である。
d)真空紫外の光源として最適
希ガスエキシマランプは100nm台の真空紫外光源として最適である。
e)豊富な種類の波長の光源が可能
希ガス・ハロゲンガス・水銀などを組み合わせると100〜500nmの間で、ほとんど20〜30nmの間隔で単色光に近い光源が得られる。


2016年01月06日 [Default]
エムディコムのエキシマランプ

Xe,Kr,Ar,Neなどの希ガスの原子は化学的に結合して分子を作らないため、不活性ガスと呼ばれる。しかし、放電などによりエネルギーを得た希ガスの原子(励起原子)は他の原子と結合して分子を作ることが出来る。こうして出来た分子をエキシマ(excited dimmerの略)という。希ガスがキセノンの場合には
 e + Xe → e + Xe*
Xe* + Xe + Xe → Xe2* + Xe
となり、励起されたエキシマ分子であるXe2*が基底状態に遷移するときに172nmのエキシマ光を発光する。基底状態に遷移すると励起原子ではなくなるのでXe原子に解離する。即ち、エキシマには基底状態が存在しない。通常基底状態に遷移する時発光する共鳴線は基底状態の原子に吸収されるいわゆる自己吸収を生じ、強い発光が妨げられるがエキシマにはそれがない。そのためエキシマ光は高い発光効率が得られ、キセノンエキシマランプの場合20%に達するものも報告されている。


このページの先頭に戻る

株式会社エム・ディ・コム

Copyrightc M.D.COM.inc. All Rights Reserved.